かけたりわったり(かえるの翻訳うらばなし)

2001/06/16 「続・敵まで愛して」byべろにかさん

/総/論/
 一人称(POV:point of view)交代で話が進むという手法。同人小説でも時折見かけますが、英文で読むのは初めてでした。
 翻訳とはいえナポさんやイリヤの視点に立って文章を作るなんて照れちゃうなーという(意識しすぎ)時もありましたが、人称が[I]と[He]なのは分かりやすくて助かりました。
 特にイイトコの描写だと、普通どっちも[He]だもんだから、誰が誰の○○に誰の△△を××したのか途中で混乱したりなんかして(当たり前ですがどっちも持ってるモノは一緒だし)えーい畜生男女のポルノならこんな苦労はいらないのに〜〜と頭を抱えたりすることもあるもので。 <世界で一番くだらない事で悩んでる気分…。

 さて『敵まで愛して』(原題 The Nowhere Affair)は本編第2シーズンのエピソードです。
 ナポさんがTHRUSHに捕まえられる寸前に、機密保持の為の一時的な記憶喪失薬『カプセルB』を服用し、彼の記憶を早く戻すには本能を刺激すればよかろう、と《西海岸地区で最も彼と相性のいいTHRUSHの女性》ということでコンピュータが選んだのが女性科学者マーラちゃんなわけですね。
 彼女は他のスラッシュガールのように閨房術の訓練は受けてないので、始め非常に戸惑うのですが、「自然にふるまえばいいんだよ」ということでU.N.C.L.E.の記憶を無くしたナポさんと『仲良くなる』任務に赴き……
 結局『自然に』恋愛感情を抱いちゃったもので、記憶を取り戻したナポさんと手に手を取って脱出し、最後はカプセルBを大量に服用し、一から人生をやりなおす、というお話です。
 例によってかなり強引なところはございますものの、なかなかよく出来たエピソードです。ちょっと影薄いけど、イリヤもちゃんといい所で出てきますし。
 でも最初に観た時は「こんな妙な薬物を大量服用?危険じゃないの??」と思いましたが。やはり時代がそうだったせいか、総じて薬物や細菌や放射能に対する危険意識が薄すぎるよーな…いかん、こんな話題はうちのサイトに相応しくない!

 残念なことに私は、ナポさんと女性の好みが違うようなので(男の好みはわりと似てるのに…サティンさんとか課長とか♪<違う?)格別マーラちゃんが好きなわけではないのですが、最初のラブラブしたデートのくだりとか、自分では絶対使わないよーな、女らし〜いセリフを日本語にするのは新鮮で楽しかったです。
 それにクリヤキン様に向かって「偉そうに言わないで。私はバカじゃないのよ!」なんてふつーの人はまず言えませんよねー…ナポさんだって絶対言えない(言わない)。

 話の核が『三角関係』なので、あんまり大きな事件は起こらず、ちょっとしたお仕事がいくつか続いて出てきて、いかにも彼等ののんきなスリリングな日常、という感じがするとこも好きです。合間に中華料理の話したり、カジュアルな格好からタキシード姿まで色々あって、ビジュアルで見てみたいなと。
 あ、そーいえばこのお話のイリヤって、よく食べ物に釣られてますねー。中華料理やらモーニングセットやらコーヒーやら…ワシントンでもスープ出してもらって上機嫌になってるし、この上マーラに呼び出された時に「おごったげるから」と言われてたらどうしようかと…さすがにそれは無かった(^^;;

 で、一番好きなのはAct2後半のkissシーンなんですが(べっどしーんより色っぽいv)そこで切ったらとっても文句を言われてしまいました。
 別に引っ張るつもりはなかったんですが、この人たち障害が消えたら、いきなりのんすとっぷでGoGoなんですもの!今までの遠慮は何だったんでしょうかね。
 ともかくさすがに本場?だけありまして、slashの大体どの話も、kissシーンの描写は細かくてどらまちっくです。それにナポさんのkissシーンって実際いろっぽいもんな〜〜(*^-^*)

/今/回/の/難/所/
>> moogoogaipan&sweet sour pork
 どっちも中華料理の単語。スイート・サワー・ポークは英語なのでああ酢豚だなと見当がつきましたが、moogoo…の方は中国読みをアルファベットで綴ってるので(なおかつ中国語のピン音ともちょっと違う)ふつーに検索かけても出てこず、アメリカのYahooに行ってからサーチしたら、今度は山のように出てきました。
 というわけで今やレシピまで分かってるんですが、鶏肉を焼いて炒めた野菜や茸と合わせてあんかけにしてご飯の上にかけて食べるという…安そうなメニューですね。
 でも何でイリヤがこの料理の名を出したのかまだ今ひとつ分かってません。単に安いからなのか、日本未公開の本編かアチラの小説版にこのメニューが出てきたのか?
>> R.H.I.P
 とりあえずmoogoogaipanは分かったからと、今度はこっちもサーチしてみたらこれまたたくさん出てきてしまいました。
 しかしどれも何かの頭字語(acronym)なのですが、それぞれ違っているようで、一番多いのが[Relative Heavy Ion Physics] :相対性重イオン物理学??だったりしてますます謎は深まるばかり。
 イリヤの専攻は確か量子力学…なんか違うな〜〜とぐるぐる考えたあげく、結局べろにかさんにメールでお尋ねしました。
 有難いことにすぐお返事がありまして、[Rank-Has-It's-Privilege] :〜の特権だよ、というスラングなんだそーです。(えらいむつかしいスラングもあったもんだ)
 そういえばmoogoogaipanも聞けば良かったんだよなあ…しまった。
 ついでにこちらのNSとIKは、普段はオフィスが全然別みたいですね。IKは現場仕事以外の時は研究活動してる、とゆーのがMFU fanfictionのお約束らしいのですが、そんな片手間で出来るもんかしらん。ちょっと専門の研究者に対して失礼なような。
 だいたいあのさして広いとは思えないU.N.C.L.E.本部で、いかにトップエージェントでも別々のフロアにプライベート・オフィスを貰えるほど余裕があるとは思えない……居ない時の方が多そうですしね。居る時もどっちかがどっちかの部屋に入り浸ってたりとか……。
 やっぱりカウチのあるほうかな?<オチ。

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