/総/論/
Ginnyさんの作品から三作目。この方の作品は身体的にヒドイ目にあうのがナポレオンで、精神的にエライ目にあうのがイリヤというのが基本形のようで。
あとイリヤが意外に強くて男らしい（話全体がらぶらぶ〜〜
なわりに）ところが、甘い仲、じゃない、中にもぴりっとスパイス効いててイイと思います。さてこの話は本編第４シーズンの『12時の殺人鬼(The Deadly Quest Affair)』のslash的続編なわけですが、12時の…自体が非常ぉ〜にオイシイ話でございます。
何たってナポさんがたった一人で、世界平和のためでもなんでもなく、ひたすら敵（カーマック）に捕まったイリヤを制限時間内に助けるためにカラダ張っちゃうお話ですもんねええ。
ストーリー上、二人一緒に登場するのは最初と最後だけですが、もうそれだけで十分オカズ。とりわけガス室からイリヤを救出できるか、ああもう時間がないぞ！という場面のイリヤの台詞「死んでしまうよぉ」というのが情けなくも可愛くてしょうがない。定番としては「もう間に合わないからお宅だけでも逃げて…」となる所なんですが、このどっしようもない台詞には一体どういう意味があるんでしょうか？
まぁ「構わずにニゲロ」と言ってみたところで、ナポさんが彼をほっぽって逃げるわきゃありませんが……あぁ、原語ではなんてゆってるのか知りたい！それから心ゆくまで分析（勝手な）したい！！
あら話題が本編の方に行きっぱなしだ。ええと、前ニ作をひとつづきの話として、今度のはそれから数年経って、すっかり出来上がりまくった段階なのですが、それでもこの事件を通していっそー
イリヤはU.N.C.L.E.に自分達の《秘密》がバレてしまう、と気にしてたのが、ヤマ場では誰に知られようが構わないと言い切っておりますし、ナポさんも自分のひどい怪我を見せたくないと（このへんの妙な拘りがまたカワイイ）意地張ってたのが、受付のおぜうさんにすら平気で傷を晒すようになったりします。
しかし、こぉぉんなにしっかり愛し合ってる、わりには二人とも相手の言うこと聞いてないような気がするんですが……特にイリヤ、「待ってる」って約束したんだから、一人でのこのこ出かけてって、その上あっさり捕まってるんじゃありません★
/今回の難所/
さすがに３本も訳すると勘が掴めてきたのか（気のせい気のせい…というか、いつもヤマ勘で翻訳してるのか私わ？）Ginnyさんの文章が分かりやすくて、ややっこしい言い回しやフクザツな心理描写が少ないせいか、そんなに苦労した点とゆうのは今回ありませんでした。
しかし別の意味で苦労したのが、以前ＢＢＳでもアンケート？を取ってみたのですが、彼等が延々愛称で呼び合ってるトコロ。IllyushaはまだしもNapashaがねえ。
『どらっぐはうす』を訳する時に、原文の愛称は無視して原則的にふつーの名前で呼ばせようかなとも考えたのですが、話の途中でナポさんが「その呼び方はするな」とイリヤを突き放すシーンがあるので、やっぱり愛称のままにすることにしました。
この話でもおおかた愛称ですが、時々（仕事の話とか、真面目に話し合う時）は「イリヤ」「ナポレオン」と呼びかけております。あと文中でも、partnerだったりfriendだったりloverだったり、細かく使い分けることで微妙にスタンスを変えているようです。
こういう表現はあまり日本の小説ではやらないし、場合によってはころころ替わりすぎててうざったいかなーという気もしたのですが、極力原文の表現のままにしてあります。作者様の意図を尊重して、とゆーのもありますが、個人的にも、いくらLoversになったとしても、その前にPartnersでありFriendsであって欲しいなあ、と思っているからで。
だってオトコ同士だもんね、つったら本物様から怒られるかしらん？
/今回の懺悔/
"The attendants told us there was a possibility that your partner was abused sexually, "
ここん所を初めて読んでいて、おぉう、ついにナポレオンがそんな事に！そーだよね彼だってこーいう事が全く無いなんてことは無いよね、大体いっつもイリヤばっかりそーいう目に遭うのは不公平だもの！と勝手にびっくりしたり納得したり盛り上がったりしてました。＊一応＊ごめんなさい。
といいつつ公園で助けられて、気がついてから明らかに態度がおかしいソロさんに、イリヤがえらいこと気を使ってるのはそのせいなんだろうなーと思うとなんか可笑しいデスネ(^^
